2013年6月2日日曜日

イベント目白押し☆ 〜ティナラク織〜

6月になりましたね〜。
毎日が目まぐるしく変わる天候で
体調も壊しがちになっちゃいますね。
皆様は大丈夫ですか?


さて今月のサロンはイベントが目白押しなんですよ。
そのご紹介をしていきましょ!
まず皮切りは「ティナラク織」から。
 さて、皆さん「ティナラク織」とは何ぞや??
と思われますよね。
ここから説明いたしましょ☆

現在するフィリピン共和国の最古の織物であり、
糸芭蕉(通称:アバカ)の木の繊維を草木染めにし
原始的な腰端(こしばた)で手織りした芭蕉布です。

ミンダナオ島に位置するセブ湖の畔に暮らすティボリ民族が
数百年に渡り守り続けて来たという技法と技術で丁寧に織り上げます。

赤、黒、生成りの3色が伝統の色です。
縦絣(たてかすり)で緯糸(よこいと)はすべて黒。
繊細な織物で、特に乾燥を嫌うために、湖からの湿気が多い朝夕に織られています。
糸から染色(自然染料)、そして織までの全行程を1人の女性が完遂していく織物は世界でも残り少なく、世界的見地にたっても大変貴重な工芸品と言われています。




さて、このような貴重なティナラク織ですが
残念な事に存続の危機にいます。
そこで日本において支援活動が行われています。
日本にもティナラク織と同様の織物「芭蕉布」があります。
沖縄や奄美半島で13世紀より生産されてきましたが、
戦争の混乱やその後の生活様式の急激な変化
さらには商業化の嵐、生産者の高齢化などによって生産が源滅。
1度は途絶えそうになった文化を、いま苦心して復活を果たし
日本では唯一、沖縄県大宜味村喜如嘉に国の重要無形文化財として保存されています。

日本の芭蕉布が辿った歴史の轍を踏まないようにと
フィリピンのティナラク織を支えているのが日本の「カフティ」という団体。
主宰の森田さんはフィリピンに訪問した際にこの織物と出会い
何百年と受け継がれて来た物が放つ存在感と力強さ、美しさに魅せられ
ティナラク織がこの先も消滅しないようにと
織り手の安定した収入、食べて行ける環境を提供するよう支援しています。


そんなティナラク織ですが、東北の皆様にご紹介したことが
今まで一度もありませんでした。
そこで今回、東北で初めての「ティナラク織」の展示会を開催することになりました。
今までの展示会では、ティナラク織の現状を紹介したりティボリ族が制作したお土産品を紹介するだけに尽きていましたが、
東北初開催において、初めて東北の職人達とティナラク織のコラボレート作品を作ることになったのです。
伝統と技術に裏打ちされた手仕事の達人同志、国境をこえた融合が完成したのです。
宮城の皮細工、竹細工、青森の家具、福島の傘、秋田の建具
とフィールドも様々な職人たちが揃いました。
従来になかった切り口からの創作活動を通じて、
復興の一助になればとの思いで企画したのです。

ティナラク織の日傘とタペストリー。

個性的な日傘ができあがりました。

こちらは男性用のクラッチバック。
内側にティナラク織が使用されています。


開催は6月6日(木)〜12日(水)11:00-19:00 ※期間中は無休
初日の6日はカフティの主宰:森田さんによるスライドお話会も行われます。
1部:14:00〜14:30   2部:18:00〜18:30
※ティボリ族の暮らしぶりやティナラク織の出来る過程、また織物の素晴らしさをご紹介します。

美術館で展示するに値するほど貴重なティナラク織。
この機会にぜひご覧戴ければと思います。
東北の職人たちのコラボ作品もお楽しみに♡


write:bigmeg

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